デパコスカウンターにビビっていた

デパコス。いわゆるデパート(百貨店)等で扱われているハイブランドコスメのことである。とは言え最近のデパコスは割と値段が安くなってきている気がしなくもない。昔と違って稼げる金額が増えたらからが故にそう思うだけなのだろうか。
 
20代入りたての若い頃は、デパコスカウンターなんて恐ろしくて近づけたものではなかった。今でもそうだが、あまり華やかな見た目をしておらず、いわゆる「地味女」と言うのがぴったりくる様な見た目であった。そんな私があんな華やかな場所に近づけば、店員に鼻で笑われるか、そもそも相手にしてもらえないかのどちらかだろうと思っていた。現に昔、1回だけデパコスカウンターで買い物をしてみたが、あまり良い印象はなかった。

 

30歳を過ぎて、情報の収集の仕方も10年前とは比べ物にならないくらい簡単にできる様になった。お高いコスメであっても「この肌色傾向の人はこの色が似合う!」なんて情報が、これでもかと言うほど溢れている。だからと言ってそれを全て鵜呑みにすれば失敗することもあるのだが。年を取ったからこそ、失敗率は上がっていくような気がする。
恐らくそれは昔と違って「稼げる金額が増えた」ことが一つの理由として挙げられるだろう。チャレンジ回数が違いすぎるのだ。プチプラですら出し惜しみしていた頃と違い、今は「あー、あの〇〇のアレがいいかもしれない」なんて思い付いたらそのままデパコスのカウンターまで向かうことが出来る財力を手に入れた。……保身の為に言っておくと、大金持ちになったわけではないので悪しからず。
 
しかし、この「思い付いたらそのまま」行けると言うのは、昔の私には到底なかった。お金を掛けることへの躊躇いがなくなった。必要品として、買い求める事ができる。昔の私は貧乏だった。チャレンジ回数が増えると言うのは良いことでありながら、それは今でも(金額的に)ハイリスクハイリターンなのは事実であり、これはある種のギャンブルみたいなものだ。お金を賭ける(掛ける)価値があるか。それを見極める場所がデパコスカウンターなのである。
 
辿り着いて「何も買って帰らなかったら嫌な顔されるかな」って思ってはいけない。それはお金を賭けるのではなく、ドブに捨てる行為になるかもしれないからだ。呉々も、気をつけて。
 
 
前書き終わり。
 
ここからはただの日記なんだけど。
最近初めてDiorのカウンターに行ったんですよ。知ってます?Dior。知らない人はGoogle先生に聞いてみてください。結構有名なハイブランドなんで。
 
でね、Diorって結構アイシャドウの色きついじゃないですか。個人的にはあまりお好みではない色味なんだけど、まぁつける人がつければ似合うんだろうなって感じ。本題はそこじゃないの。コンシーラーを買いに行ったの。Diorのコンシーラーってすごく人気なんですってね。コスメデコルテのコンシーラーについて口コミを探すべくTwitterで「コスメデコルテ コンシーラー」で検索したら、面白いことに「コスメデコルテのパウダーとDiorのコンシーラーの組み合わせが良過ぎる」ってツイートが目を見張るほどに出てきたんですよ。みんな揃ってサクラなんか?と思うほどに絶賛の嵐。一周回って面白すぎる。私はデコルテのコンシーラーの情報が知りたかったのに、Diorのコンシーラーの良さしか入ってこない検索結果。そう言う事ならDiorに買いにいこうではないか、と松屋銀座へ行きました。
 
松屋銀座の1階ってデパコス勢揃いなんですよね。各お店、それぞれの美容部員さんがそれぞれのブランドに合わせたメイクをしていて。あっちはお姫様みたいな可愛らしい色味だし、こっちはヘルシーな色気のあるメイクだし、清純なものもあれば目元に絵の具でもぶちまけたんか?ってくらい激しい色味を使ってるブランドもあったり。…悪口じゃないんですよ。ついでに言うとDiorは目元に絵の具ぶちまけたんか?って感じの強めなお色味を主張してました。似合う人がやるとカッコイイんだよなぁ…映える顔が欲しい……じゃなくて。
 
私自身、前書きにもある通り、結構地味めな見た目(自称)なんですよね。正直今でもデパコスカウンターはちょっと緊張しますが、Diorのね、その目元派手めな美容部員さんが見た目の派手さとは裏腹の物腰の柔らかさを発揮されてて、すごい今更なんだけど「働いてる場所が私と違うだけでこの人フツーのお姉さんだわ」って思った……って言うのがこの話のオチです。美容部員さんは怖くないヨー。次買いに行く時もあの店にしよう、と思うくらいにはブランドファンになりました。
 
ここから余談。
今って結構若いお嬢さん方がハイブランドに出してらっしゃるイメージがすごくあるんだけど、みんなそんなお金どこから出てくるの?…って思ったけど、オタク趣味のベクトルが「コスメ」なんだったら一理あるのか。私は普通に漫画やゲームに向いてたから、コスメにお金かけるってことしなかったな。良いよね、綺麗になることを趣味に出来るって。もう少しそっちに向けてくれてたら、20代のうちから多少は華やかな見た目になれていたのかな。